インドに住んでいたとき、ある本屋さんでシルクスクリーン印刷で作られている絵本を見つけました。
それがTara Booksの本です。本にはナンバリングまでされていて、お店のおじさんが「ヨーロッパでは○○ユーロで、アメリカでは○○ドルなんだけど、インドで買ったら00ルピーで安いよ」と言っていて、いやいや金額じゃなくてこの本、素敵すぎでしょ!!と即買いし、それから気に入った物を見つけたら買うようにしていました。
買うのは、大好きな民族画を使ったもので、シルクスクリーン印刷のものが中心。オフセット印刷のものもありますが、日本では考えられないシルクスクリーン印刷で作る絵本というところに、大変な魅力を感じました。
少し前に、「“ひとり出版社”という働きかた」という本を、図書館で偶然見つけて、好きな出版社が載っていたので借りてきて読んでいたら、そこにタラブックスの本を翻訳して日本で売ってらっしゃるタムラ堂さんが掲載されていて、「やっぱりこの本は人を魅了するのだな」と思っていたら、この展覧会ですよ!
この板橋区立美術館で開催されていた展覧会に携わってらしたKAILASのお二人のお話しも聞いてきました。

チェンナイにあるタラブックスにも行きたかったけれど、どうしても時間が取れず、行けなかったんですよね。
次にインドに行ったら絶対に行こう。

ブロックプリントを使った本もあったり…。


天井から下がるこの絵の裏打ちには、古いサーリーらしき物が使われていて、そういうところも含めてたまらない展示でした。

大好きなワルリー画の原画も!

私もワルリーやゴンドを数点持ってますが、インドのアートの何が好きかというと、暮らしに密着していること。
ワルリー画のアーティストの話を聞いていると、村に口伝えで伝わっているような話を題材に絵を描いているんですよね。
民俗学が大好きな私には興味が尽きないわけです。
私もいつか、インドのアートやクラフトを日本に紹介できるようになりたい。
日本人が想像する「いわゆるインド」の概念を崩す、すばらしいものがインドにはあるのです。
そして、インドで活動するアーティストやクラフトマンが活動を続けて行けるようなことをできたらいいなと改めて思いました。
展示の中で、タラブックスを主宰するギータ・ウォルフさんとV・ギータさんのインタビュー映像が流れていました。
その中でお互いのことをどう思っているのか?という質問に答えていたお二人がとても印象的でした。
お互いを信頼して、ものづくりをしていく。その姿勢がとても素敵で。
一人ではできないものを、二人で可能にしてきたのかもしれない、1+1が2ではなく、無限のものになる。その答えを、見せてくれているような気がしたのでした。
すでに英語版の本を持っていたのですが、贈り物も含めて、タムラ堂さんから出版されている日本語版の本も買ってきました。


そしてこの展覧会のグッズとして売っていたトートバッグも買いまして。
これが想像以上に使いやすくて、良い買い物をしたなと思ってます!

板橋区立美術館での展示は、2018年1月8日まで。
ぜひぜひ見に行って欲しいです!
板橋区立美術館